スーホの白い馬
スーホの白い馬
作:大塚 勇三
絵:赤羽 末吉出版社
福音館書店
○あらすじ紹介○
モンゴルの草原に住む、貧しい羊飼いスーホ。ある日、白い仔馬を拾い大切に育てます。
ある時、殿さまが競馬大会を開くことになりました。なんと、1等をとったものは殿さまの娘と結婚できるというのです。
スーホは立派に成長した白馬と競馬大会に挑みますが…
○我が家の読みかた○
8月の終戦の日。長男と読む絵本が思いつきませんでした。
少しでも 命について考えるきっかけになれば…と思い読んだ絵本です。
昔むかし、小学校の教科書で読んだ時は ただただ殿さまの傍若無人な振る舞いに腹が立った記憶しかなかったのです。
それが長い月日を経て、絵本で読むと少し印象が違いました。
教科書は当然 文字の間がぎゅっと詰まっているので、畳み掛けるように、階級社会の理不尽さや命を奪われる悲しみばかりが強調されてしまって…
絵本で読む方が、スーホと白馬の絆や、辛い出来事が起きても共に生きていく力強さ、希望の光のようなモノが見える気がしました。
絵本は絵の素晴らしいさもさることながら、行間の間が良いなぁとしみじみ。
絵本の感想は、きかないスタイル。
長男が何を思ったかは分かりません。
何日か経った日、食事中に一向に箸が進まない長男。
どうしたのか問うと
どうしたら、白馬が死ななかったか考えていたんだ
ポツリと呟きました